事業開発
【エールレール】「よしのウッドフェス2025」に参加してきました!

エールレールをご利用いただいた、「よしのウッドフェス2025」に遊びに行ってきました!
吉野は、林業500年の歴史を持つ風光明媚な「木のまち」です。しかし、近年は人口減少や桜シーズンなど観光人口の偏りなどの課題を抱えており、また、吉野町の特産品である「吉野杉」は日本3大美林にも選ばれる高品質な木材ですが、安価な輸入材におされ、かつての賑わいを失いつつあります。
そんな現状に危機感を持ち、「木をもっと身近に、もっと自由に楽しむ」という熱い想いで立ち上げられたのが、この「よしのウッドフェス」です。今回で4回目を迎えたこのフェスは、回を重ねるごとに参加者が増え、吉野の町と木への注目度が高まっていることが伺えます。運営メンバーの皆さんは、「木の文化や課題を広く知っていただき、未来の世界に誇れる新しい日本の木の暮らしを共創していきたい」と考えておられます。

会場となったのは、近鉄大阪阿部野橋駅からは乗り換えなしの1本で来ることができる大和上市駅・吉野神宮駅から約10分の「吉野貯木場」の芝生エリアです。飲食、物販、そして多彩な体験ブースが並び、子どもから大人までが笑顔で楽しんでいました。特に印象的だったのは、芝生の上に無造作に置かれた木材です。それらは特別な展示品ではなく、ベンチとして使われたり、子どもたちがアスレチックのように上ったり降りたりして、木と戯れる「遊びの道具」となっていました。
会場に到着した頃は雨が降っていたのですが、次第に空が晴れ渡り、吉野の雄大な山々に囲まれた広場は、本当に気持ちの良い、開放的な空間に変わりました。
吉野の味と音を堪能する
グルメブースもまた、吉野らしさに溢れていました。私が真っ先にいただいたのが、ウッドフェス限定という和菓子工房雀堂さんの桧や杉が入った「やきもち」です。スタッフの方から「結構木の味がするよ」と勧められながら、桧の方をチョイス。口に含むと、木の風味を感じ、ぎっしり詰まったあんこと相まって美味しくいただきました。吉野の木材が食にも活かされていることに驚きを覚えました。
他にも、地元吉野の食材や文化に触れることができました。美吉野醸造株式会社さんが出店されており、サーバーから注がれる日本酒「花巴Hazy」を少々いただきました。「Hazy(ヘイジー)」とは、ビールの用語で“にごり”を意味するそうで、日本酒、ビール、ワインの垣根のない世界で美味しさを届けたいと作られているそうです。
さらに、バクテーやからあげ、串こんにゃくなど、多彩な食のラインナップを堪能しました。

食の余韻に浸っていると、ステージから力強い音が聞こえてきました。吉野杉桶太鼓の演奏です。資料によれば、中には樹齢200年の吉野杉を使い、酒樽と同じ技法で仕立てられた特別な太鼓もあるとのこと。その迫力は圧巻でした。
ちょうど、木の楽器販売やワークショップをされているブースの前におり、ステージの太鼓演奏に合わせて、ブースに置かれている木製の楽器を手に取って勝手にセッションをしていました。
遊びを通じて学ぶ吉野の知恵
イベントは、ただ遊んで終わりではありません。吉野の林業の知恵を「遊び」に変えるコンテンツが満載でした。
2日目に開催された「年輪数え大会」は、今年は参加できなかったものの、昨年度参加した際は大盛り上がりでした。これは吉野材の特徴が如実に表れるイベントです。吉野杉は、あえてゆっくり育てることで年輪の幅が狭く均一になります。同じくらいのサイズの丸太でも、樹齢が全く違うことに改めて驚きました。この年輪の幅が狭く均一であることこそが、吉野材を丈夫で美しい材木たらしめているのです。
また、工場見学ツアーでは、原木丸太の製材、乾燥、仕上げ加工まで一連の工程案内や、磨き丸太の皮剥き体験など、普段は絶対にできない貴重な体験が用意されていました。来場者が楽しみながら「木と暮らす」ための知識や、吉野の歴史、そして林業の課題を「自分事」として考えるきっかけを与えてくれる企画だと感じました。
この「よしのウッドフェス2025」は、マルシェで美味しいものを食べ、めいっぱい遊んで、気付けば木が少し身近に感じられるようになっている——まさに、主催者の目指す「堅苦しくない」イベントでした。これからも、エールレールを通じて繋がったこの縁を大切に、吉野の木の文化を応援していきたいと強く思いました。
【エールレール】第三弾┃木のまち吉野の挑戦!より豊かな暮らしを木と森から作る共創フェス『ウッドフェス2025』を開催

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