事業開発

広告代理店が”食”事業!?事業化までの裏側をお話します

「日本食のルーツは関西の食文化にあり」ということをご存知でしたか?
※諸説ありとのことですが。。。

千有余年にわたり日本の中心地として栄えてきた関西では、全国各地から様々な食材がもたらされてきました。例えば、天下の台所と言われた大阪や「京料理」に代表される京都、海外の文化を巧みに取り入れ独自に発展を遂げてきた神戸など。関西エリアは日本食の先進地だったそうです。
そんな関西の食文化をさらに盛り上げたいと立ち上がった部長がいました!そしてこの想いを事業化まで軌道に乗せる役目を担うのが部長や私が所属する総合開発本部という新規事業を立ち上げる部署になります。
今回のコラムでは当事業の事業化までの道のりを若手社員の目線からお話したいと思います。正直右も左もわからずがむしゃらだった新米時代の時のことなので振り返るのにかなり苦戦していますが、かすかな記憶を頼りに書いていきます。どうかお付き合いください!

※総合開発本部は既存事業領域に囚われず、社員一人ひとりの多様なアイデアや既存事業との掛け合わせ、さらには他者との共創によりイノベーションを生み出し、アド近鉄ならではの視点で地域や社会に貢献する「事業開発」「事業領域の拡大」を目指す部署。

食事業の方向性が決定!

事業の構想は2020年冬まで遡ります。(当時私は入社1年目)
関西の食文化を盛り上げたいという熱い想いを持った部長の夢を実現させるには。
部長、プランナー(当時私の師匠的なポジションの上司)、私で事業化に向けた検討が始まりました。
「食事業としてどのように当社のビジネスに繋げていくか。」メンバーたちでひたすら考える毎日。企画の方向性が定まってきたのは年明けのことでした。
事業の方向性は3つ
・2025年大阪・関西万博を目指して「食×SDGs」をコンセプトとした事業
・関西の食文化が全国、世界へと発信される仕組み作りが構築される事業
・関西の“食”に関わる人々の意識レベルを高め、最も身近である家庭料理を通じて「食のSDGs」を学ぶことが可能な教育事業
2025年大阪・関西万博の肝とも言える「SDGs」は外せないテーマと捉え、一般社団法人西日本料理学校協会様と共に更なる事業検討を進めることになりました。そして「関西・食のSDGsプロジェクト」として2021年秋に事業立ち上げを目指すことが正式決定しました。

↓構想当時の資料

「関西・食のSDGsプロジェクト」始動!!

事業の詳細が詰まってきたのは2021年3月ごろでした。
具体的な取り組みとしては①HPを中心としたプラットフォームの構築。②同プラットフォーム内に会員制サービスを含む資格制度の立ち上げでした。
特に当時はコロナ禍真っ只中ということもあり、動画視聴を中心とした教材コンテンツ、資格試験は非対面のWEB試験システムを採用することとなりました。
ということで、HP制作、会員制サービスの設計、資格制度化に向けた教材作り、試験問題作り、そもそものコンセプトの整理などなど作業が沸いてくる日々が始まりました。。。
プロジェクトメンバーも増員しましたが、何もかもが初めてで先輩方や協力会社の方にフォローいただきながら四苦八苦した思い出があります(汗)

コンテンツ作りのため西日本中を走り、特殊技術身につく

西日本料理学校協会様のご協力の下コンテンツ作りが始まりました。
西日本を代表し、料理業界の最前線で活躍される先生方に教材を監修していただき、また教材用ムービーを撮影するため各先生方の料理教室で収録させていただきました。
時に私自身も講師を務められた先生の料理教室に参加させていただいたこともあり、お蔭様で鯛の三枚おろしを修得することができました!(笑)

↓その時料理したものです。
メニュー:魚の臭みを抑え、うまみを抽出した出汁による『濃厚ごまダレとうまみを利かせたボーンブロスの鯛茶漬け』

ロゴや検定名が決定!

あれよあれよと時が過ぎ、9月末、事業立ち上げの秋。まだロゴが決まっていないことに気付きました(汗)
ホームページの構築も終盤。「仮です」と言い続けてきたロゴがついにデッドラインを迎えそうになっていました。ヤバイ。。。
30案程の中から選ばれた、メンバーそれぞれの想いを寄せて作られたロゴがこちらです。

一目で日本を感じる"日の丸"に、「食」の漢字内に「SDGs」の文字を抽象化した揺らぎある手書き風のデザイン。どこか人が両手を広げているようにも見え、日本の食文化と持続可能性を表現した仕上がりとなりました。これが出来た時は事業メンバーも満場一致で納得でした!
さらに資格名も決定し「サステナブルクッキング検定」と名付けました。
(資格に合格すると合格バッジが授与されます!かわいいバッジも出来上がりました!)

プロジェクトは大阪・関西万博の共創チャレンジへ!

最初にお話した通り、このプロジェクトは2025年大阪・関西万博を目指したプロジェクトです。そのため大阪・関西万博公式の参加型プログラム「TEAM EXPO2025」の「共創チャレンジ」に申請。無事通過することができました!
関西・食のSDGsプログラムの共創チャレンジページ
https://team.expo2025.or.jp/ja/challenge/252#gsc.tab=0

※共創チャレンジとは、大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」を実現するため、自らが主体となって未来に向けて行動を起こしている、または行動を起こそうとしているチームの活動のこと。

2021年10月20日からプロジェクト開始!

ついにこの日を迎えました。HPや資格制度も全て整い、公開。
本当に達成感に満ち溢れていたと記憶しています。(これからがプロジェクトの始まりなのですが、一安心。。。)

それから約2年が経ちました。これまでスーパー、百貨店、ホテル、食品メーカー様など10社以上の企業様にご協賛いただき、多数のお取り組みを実現してきました。また協賛企業様同士によるコラボレーションも実現し始めています。最近ではあべのハルカスの催事場にて「食のSDGsコーナー」を設け、米粉を使用したクッキーの試食会やSDGsグッズの販売会を開催し、多数のお客様にご関心いただくことができました。

ですが当プロジェクトも大阪・関西万博に向けてさらなる機運醸成が必要だと思っています。プロジェクトに参画したい、興味あり!という企業ご担当者様、是非ご連絡お待ちしております!
また個人としても「食のSDGs」に関する知識、教養を修得する「サステナブルクッキング検定」もあります。ご興味ある方は受講、受験してみてください!
では長々と失礼しました~

▼関西食のSDGsプロジェクトHP
https://www.kansai-sdgs-cooking.jp/